ただ今全力投球中です

今年初めにオーダーをいただいた
柴犬の父娘を描いています。


お手紙と一緒に送ってくださった写真は




お顔がわかるこちらのお写真と
横顔のお写真。


30年近く前の写真なので
そもそもサイズが小さいのと
経年劣化で色も不鮮明。


ここから何枚もエスキースを起こし
ポーズのプランも何枚も描き起こし
ようやく本描きをスタートさせました。


はじめの頃のエスキース。



まずはこんな感じで
柴犬を描く練習を兼ねて立ち姿を。
顔の向きとか、ポーズとか、
写真から様々なことを想像して
ネットの画像なども参考にしながら
描いて行きます。

当然これではオーケーは貰えません。
似ていないから(汗)



1匹を横たえてもう1匹は立たせてみました。

上から見下ろしたアングルなので
少し手足が短く感じます。
そこを指摘され、描きなおします。



ちょっとだけですが手を
長めに描き直しました。


すると、2匹とも横たわっている
構図も見てみたいという事になり、




こんな感じで描き直してみました。


最初のエスキースとは随分違って
ポーズもそうですが
柴犬ちゃんのお顔がだいぶ
近くなってきたと思いませんか?



何枚もエスキースを描くことは
決して無駄でもないし遠回りでもないのです。
こうやって何枚も描くことで
練習にもなるし、『この子』に近づいていくし
お皿に描く時にスムーズに描けます。


いきなりお皿に描きたい気持ちもわかるのですが
それって、運転したことがない人が
いきなり路上で運転するみたいのもので
事故や失敗のリスクも高いです。

私がメソッドを作り
絵付けの前にエスキースを描いていただくのも
ちゃんと理由があってのことなのですよ…

話が逸れましたが
このポーズでオーケーが出ましたので



色を入れた物を描き直しまして
雰囲気全体をご確認頂きました。


電話で細かい部分の確認をし、
お皿の形や背景のリクエストも伺い
いよいよ本描きです。



まずは下絵。そこからは
左側の子から描いて行きます。




全体に色を入れた後に左側の子の顔を修正します。



写真を見て何度もな描き直します。
お皿はツルツルしているので
描いた線を簡単に消せるので修正も楽ですね。




下が最初に描いた顔。
上が最終的に決まった顔。
随分と直したのがおわかりになると思います。




同じく右側の子も修正に修正を重ねて
寄せて行きます。




陰影をつけてちゃんと立体に見えるように
影をしっかり描き込みます。
影も怖がらずに描いた方がリアル感が増します。
生き物としての重量感や質感が生まれますね。

また、光がどの方向からさしているのかも
考えながら影を入れます。
デタラメに入れるとリアル感が無くなるので
思った以上に重要なんですよ。

この作品の場合はほぼ真上からを
想定して描いています。
なので影自体は長くないです。
横方向からの光だと
どちらかに影が長くなります。
難易度もあがります。


そんなわけでしばらくは
こちらの作品に全力投球です。


名前を呼んだら
お皿から飛び出して来そうな
リアル感を追求しています。


本日もブログをご覧いただき
ありがとうございました。

【8月のスケジュール】

0コメント

  • 1000 / 1000